「PyPy 7.0」リリース、アルファ段階の機能としてPython 3.6対応を追加
Python実行環境「PyPy」開発チームは2月11日、最新のメジャーリリース「PyPy 7.0」を公開した。Python 2.7/3.5/3.6と互換性があり、100%の後方互換性を維持するという(Python 3.6対応はアルファリリース)。
PyPyはPythonで記述されたPythonの処理系で、高速、低いメモリ消費、スタックレスモードなどを特徴とする。Pythonとの互換性も高く、またC言語でPythonモジュールを実装するための企画であるCFFIもサポートする。
PyPy 7は2018年4月に登場した6系に続く最新のメジャーリリースとなる。Python 2.7互換の「PyPy2.7 v7.0」、Python 3.5互換の「PyPy3.5 v7.0」、Python 3.6互換の「PyPy3.6 v7.0(アルファ)」の3種類のインタープリタを備える。3種類とも同じコードを土台としており、100%の後方互換性を維持するとしている。
性能に関する情報を収集するGC(ガベージコレクタ)フックを改善し、gc.disableとgc.collect_stepを組み合わせて手動でGCを管理できるようになった。
PythonからCコードを扱うためのC Foreign Function Interface for Python(CFFI)モジュールが、バージョン1.12になった。PythonとC++の双方向の呼び出しのためのバインディング、cppyyも1.4となった。これらを利用して、JIT向けに最適化されたCおよびC++コードのラッピングができるとしている。
PyPy 7.0はプロジェクトのWebサイトより入手できる。
PyPy
https://pypy.org/