「Prometheus 2.15」リリース、メモリ使用量の削減などが行われる

 オープンソースのモニタリングシステム「Prometheus」開発チームは12月23日、最新安定版となる「Prometheus 2.15.0」を公開した。

 Prometheusはモニタリングなどの利用に適したオープンソースの時系列データベース。多次元データモデルを持ち、システムやサービスの動作状況の定期的なモニタリング、ルールの評価、結果の表示、アラートのトリガーといった処理を実現できる。単一のサーバーノードを利用し、HTTP経由のプルモデルで時系データを収集する。プロジェクトはCloud Native Computing Foundation(CNCF)の下で運営されている。

 Prometheus 2.15は2017年に公開されたバージョン2系の最新のポイントリリース。

 ストレージ(TSDB)ブロックでシンボル入力でのRAMの使用に制限を設けることで、ブロックのメモリの使用を最適化した。コンパクト化もバッファを改善することでメモリのフットプリントを削減した。

 メトリックメタデータ単位でエクスポーズするエンドポイントが加わった。V1 API経由で、アタッチしたターゲットのライフサイクルの間、メタデータを提供する。

 一方で、prometheus_sd_kubernetes_cache_*メトリクスは削除した。秒単位でワークキューの時間と遅延を記録するメトリクスがある(prometheus_sd_kubernetes_workqueue_latency_secondsとprometheus_sd_kubernetes_workqueue_work_duration_seconds)ため、使われていなかったことが原因。

 このほかにも、クエリ言語などで多数の細かな機能強化が加わっている。

Prometheus
https://prometheus.io/