オープンソースのモニタリングツール「Prometheus 1.0」リリース
オープンソースのシステム・サービスモニタリングツール「Prometheus」開発チームは7月18日、「Prometheus 1.0」を公開した。
Prometheusはサービスの監視を行うモニタリング機能と、警告を管理者に伝えるアラート機能を備えるサーバー監視ツール。Goで実装されている。高次元データモデルを実装し、時系列は指標名とKey/Valueのペアにより識別する。視覚化、効率のよいストレージ、高精度なアラート機能などが特徴で、収集した時系列データはグラフや表形式で出力できる。それに加えて柔軟性のあるクエリ言語を備えており、これを使ったデータの集計も行える。監視対象として物理ホストだけでなく、Docker、HAProxy、StatsD、JMXなどのデータも利用できる。クライアントライブラリとしてはGoのほか、Java、Rubyをサポートする。
PrometheusはLinux Foundation傘下のクラウドネイティブサービス開発を促進するCNCF(Cloud Native Computing Foundation)に加入しており、Kubernetesに続くチャータープロジェクトとなっている。
Prometheus 1.0ではクエリ言語とデータモデル、警告と録音ルール、設定フラグ名、設定ファイルフォーマット、ダッシュボードとUIが使用するHTTP API、コンソールテンプレートのシンタックスとセマンティックが安定扱いとなった。Alertmanager 0.1以上との統合も実現した。
一方で、Kubernetes、Marathon、Azure、EC2との統合はまだベータ扱いとなる。InfluxDB、OpenTSDB、Graphiteなどとのリモートストレージ統合も実験扱いとなり、将来的には汎用的なAPIを利用して任意のストレージにサンプルを保存する形をとるように変更するとしている。
Prometheus 1.0は、プロジェクトのWebサイトより入手できる。1.0はその後リリースされる1系とのAPI互換性があり、アップデートにストレージの再初期化や実装の変更は不要という。
Promethus
https://prometheus.io/