「OpenNebula 5.10」リリース
クラウドインフラストラクチャ構築・管理ツール「OpenNebula」開発チームは11月27日、最新安定版となる「OpenNebula 5.10(Boomerang)」を公開した。
OpenNebulaはプライベートクラウドの構築などに利用できるクラウドインフラストラクチャ構築・管理プラットフォーム。KVM、LXD、VMwareなどを利用した仮想化プラットフォームの構築および管理機能を備える。
OpenNebula 5.10は、2016年に公開されたOpenNebula 5系の6回目のポイントリリース。使い勝手を中心に改善を加えた。
機能面ではNFV(Network Function Virtualization、ネットワーク機能仮想化)やその他のワークロードの管理機能が強化され、エッジやネットワーク性能が重要となる環境におけるクラウド構築でオーケストレーターとして利用できるようになった。
ネットワーキングでは、VMwareインフラ上でのネットワーク仮想化技術であるVMware NSX統合が加わり、OpenNebula内でNSXネットワークの作成と使用ができるようになった。高速ネットワーク通信のDPDKもサポートした。一方で、KVM/LXDネットワーキングのブリッジ管理をbrctlコマンドで行うことが非推奨となり、代わりにip-route2ツールセットを利用するようになった。
OpenNebula API Hooks Subsystemが新しくなり、任意のAPIコールに応じて処理を実行できるようになった。NUMA環境ではCPUピニングがサポートされ、仮想マシンを実装するNUMAノードの定義ができるようになった。
管理のSunstoneでは二要素認証機能がサポートされた。Google Authentication、Authy、Microsoft Authenticationなどが生成するトークンを利用できる。
OpenNebula 5.10はプロジェクトのWebサイトより入手できる。
OpenNebula
https://opennebula.org/