「OpenNebula 5.6」公開、Dockerサポートの強化などが加わる

 クラウドインフラストラクチャ構築・管理プラットフォーム「OpenNebula」の開発チームは7月16日、最新安定版となる「OpenNebula 5.6」(Blue Flash)を公開した。

 OpenNebulaは仮想化を利用したクラウド環境を構築するためのソフトウェア。企業などが独自にプライベートクラウドを構築するために利用できるほか、パブリッククラウドサービスの基盤としても利用できる。Amazon Web Services(AWS)のEC2およびEBS、OGF Open Cloud Computing Interface(OCCI)と互換性のあるインターフェイスを持ち、サービス管理とカタログ、高度なCLIを提供する。仮想アプライアンスのカタログ「OpenNebula Marketplace」も用意する。

 OpenNebula 5.6は、2016年6月に公開したバージョン5の最新版。

 Coreでは、大規模な実装向けとしてコアでの並行性の処理やインターフェイスの調整など、堅牢性と拡張性に関わる部分を中心に強化を図った。仮想マシンやイメージ、ネットワークなどのリソースのロック機能も導入、モニタリングも改善した。一定時間に仮想マシンを閉鎖するようなスケジューリング設定も可能になっている。

 バージョン5.4以来取り組んでいるvCenterとの統合機能も継続し、大規模なリファクタリングを行なった。vCenterドライバーを再設計し、安定性と性能を強化した。GUIベースの「Sunstone」とCLIの両方で、ワークフローや新機能のインポートプロセス合理化を行なった。

 Docker管理機能を新たに統合、任意のOpenNebulaクラウドで、Dockerアプリケーション実装の土台となるDockerエンジンの仮想マシンをMarketplaceよりインポートできるようになった。また、OpenNebula APIやインターフェイスを経由することなくDockerエンジンをシームレスに管理するDocker Machineも統合した。

 OpenNebula 5.6はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

OpenNebula.org
https://opennebula.org/