「Flutter 1.9」リリース、Webサポートが完成

 Googleのモバイルアプリフレームワーク「Flutter」開発チームは9月10日、最新版となる「Flutter 1.9」の公開を発表した。Webのサポートがメインのリポジトリにマージされるなど、さまざまな強化が加わった。

 FlutterはGoogleがオープンソースで公開するUIツールキット。モバイル(iOSとAndroid)や、Webアプリケーション、デスクトップなど、さまざまな環境で利用でき、高速な開発、柔軟性があるUI、ネイティブレベルの性能などを特徴とする。

 Flutter 1.9はFlutterにとって過去最大のアップデートとなり、100人以上の貢献者から1500以上のプルリクエストがあったという。

 Flutterを使ったアプリのWebブラウザ上の実行を可能にするWebサポートがメインのリポジトリにマージされた。マスターやdevチャネルFlutterのビルドについて、Webをターゲットにできるようになった。これに伴い、flutter_webリポジトリは非推奨となっている。

 合わせてリリースしたDart 2.5では、別のプログラミング言語で定義した機能を利用するためのインターフェイスであるFFI(Foreign Function Interface)実装のプレリリースを導入した。これを利用することで、Cで作成されたコードを直接呼び出すことができるという。

 このほか、ツールチェーンも強化し、デザインシステムMaterialコンポーネントと機能も強化した。

 Appleの次期macOS Catalina、iOS 13のサポートも進めた。CatalinaではXcodeビルドシステム向けのサポートを強化し、ツールチェーンを通じて64ビットのサポートも有効にした。iOS 13でも、ツールバーの新機能に対応するほか、ダークモード対応のための作業も進めた。これらに加え、Appleのプラットフォーム独立型の中間表現であるBitcodeの実験サポートも加わった。

 Flutter 1.9はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Flutter
https://flutter.dev/