米Microsoftが「exFAT」の技術仕様を公開、Linuxカーネルへのマージを認める

 米Microsoftは8月28日、Windowsで採用しているファイルシステム「exFAT」技術のLinuxカーネルへのマージを支援すると発表した。技術仕様も公開している。

 exFAT(Extended File Allocation Table)はMicrosoftが開発したファイルシステム。SDカードやUSBフラッシュメモリといったストレージデバイスでの利用が想定されている。10年以上前から使われているが、MicrosoftはこれまでexFATで保有する特許を根拠にLinuxでのexFATのサポートに反対しており、Linux上でexFATを使うことは簡単ではなかった。

 今回、MicrosoftはexFATサポートをLinuxカーネルに追加することを認め、技術仕様も公開した。これを利用して互換性のある実装が簡単になるとしている。Linuxカーネルへのマージについては、「将来的にOpen Invention NetworkのLinux System Definitionの改訂版でexFATのLinuxカーネルへの追加を支持し、承認されればコードはOINの3040社以上のメンバーとライセンシーの防御的特許コミットのメリットを享受できる」としている。Microsoftは2018年秋にOINに参加しており、約6万件の特許をOINメンバー企業が利用できるようにしている。

 「LinuxコミュニティがLinuxカーネルに含まれるexFATを自信を持って使えることは重要なことだ」とMicrosoftは記している。

 この発表は同社のディスティングイッシュド・エンジニア、John Gossman氏が行い、「Microsoft ♥ Linux」とLinuxへの支持を綴っている。Gossman氏はLinux Foundationのボードメンバーも務めている。

米Microsoft
http://www.microsoft.com/

exFAT file system specification
https://docs.microsoft.com/en-us/windows/win32/fileio/exfat-specification