「Ruby on Rails 6.0」リリース、多くの新機能を導入
Ruby on Railsの創始者であるDavid Heinemeier Hansson氏は8月15日、最新のメジャーリリースとなる「Ruby on Rails 6.0」を発表した。予定より遅れての公開となったが、多数の新機能が導入されている。
Ruby on Rails 6.0は2016年7月に公開されたバージョン5.0に続くメジャーリリース。Rubyの最小要件はバージョン2.5。
Railsで受信したメールを処理する「Action Mailbox」を導入した。コントローラーのようなメイルボックスにルーティングするもので、Amazon SES、Mailgun、Mandrill、Postmark、SendGridをサポートしたほか、ビルトインのExim、Postfix、Qmailも利用できる。これにより、ActionMailer::Base.receiveは非推奨となった。
リッチテキストコンテンツと編集をRailsで行うための「Action Text」も導入した。リンク、引用、イメージ埋め込みなどさまざな機能を持つTrixエディタを用意し、Trixで生成したリッチコンテンツは独自のRichTextモデルで保存され、アプリケーション内の既存のActive Recordモデルに関連づけられる。埋め込まれたイメージは自動的にActive Storageに保管され、RichTextモデルに関連付けけられる。
Active Recordで複数のデータベース利用をサポート、単一のアプリケーションで複数のデータベースを簡単に設定できるようになった。複数のプライマリデータベースと対応するレプリカを設定できるが、シャーディングやレプリカの負荷分散などの機能は未対応という。
並列テストをサポート、大規模なテストスイートを高速に動かすことができるようになった。また、デフォルトのJavaScriptバンドラーがWebpackerになった。CSSと静的アセットでは継続してSprocketsのアセットパイプラインを使用する。
このほかにも、Action CableのJavaScriptがES6で書き換えられ、DNSリバインディング攻撃からの保護を導入するなど、多数の細かな機能が加わり、バグも修正した。
Ruby on Rails
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