Linuxコンテナ(LXC)に対応するコンテナ管理ツール「LXD 3.15」リリース
Linux向けのコンテナ管理システム「LXD」開発チームは7月12日、最新版となる「LXD 3.15」を公開した。
LXDはLinuxカーネルコンテナ向けのユーザー空間インターフェイス。コンテナの作成や管理を行うためのREST APIやAPI経由で各種作業を実行するためのクライアントツールを提供する。Ubuntuの英Canonicalで立ち上がったプロジェクトで、さまざまなLinuxディストリビューションで採用されている。運用環境向けのLTS(長期サポート版)リリースは5年間サポートされる。
LXD 3.15は2018年4月に公開されたバージョン3系の最新版。データストレージとして使用するSQLiteデータベースの実装を「dqlite 1.0」に変更した。dqliteはCanonicalのGo言語向け分散型SQLiteデータベースで、CPUとメモリの使用が最適化され、クラスタユーザーとスタンダロンのインストールにおける性能と信頼性を改善するという。オンディスクデータベースフォーマットも変更し、自動バックアップと自動変換を行うようになった。クラスタノード間で使うデータベースクエリのプロトコルも変更した。
3.5ではDHCPの処理、クラスタハートビートの処理も変更した。またシステムコールのインターセプトフレームワークも改善した。
ネットワーク側では、IPv4/IPv6フィルタリングをサポート、security.mac_filteringとvlanプロパティがSR-IOVデバイスで利用できるようになり、仮想機能上のSR-IOVオプションとのマッチングを直接制御できるようになった。コンテナからMACスプーフィングを防ぐことができるという。
物理サーバーからLXDコンテナへの移行のためのlxd-p2cで、–storage-sizeオプションが加わった。ストレージではまた、LXD向けストレージドライバとしてCeph FSストレージバックエンドが加わった。
このほか、リソースAPIの強化をはじめ数々の細かな機能強化が加わっている。
LXD 3.15はプロジェクトのWebサイトより入手できる。Windows向けのクライアントはChocolateyパッケージマネージャ経由でも入手できるようになった。