「Kubernetes 1.15」リリース、カスタムリソース定義(CRD)を強化

 GoogleのKubernetes開発チームは6月19日、コンテナクラスタ運用・管理プラットフォーム「Kubernetes 1.15」をリリースした。クラスタ独自のリソースを実装・管理するCustomResourceDefinition(CRD)関連の強化を中心に、多数の細かな機能強化が行われている。

 Kubernetes 1.15は3月に公開されたバージョン1.14に続く最新版。2019年に入って2回目のリリースとなり、25の強化が加わった。2つの機能が安定扱いに昇格している。

 Kubernetes APIの拡張性では、CRD(CustomResourceDefinitions、カスタムリソース定義)関連の強化を図り、4件の機能がベータとして加わった。CustomResourceなのかネイティブのリソースなのかを意識しないようにすることを目的としており、CRDをGA(一般公開)にするための作業を進めた。将来はAdmission WebhookもGAにする計画だ。

 1.15ではOpenAPIを土台としたCRDの認証スキーマを見直し、structural schemaに対して各スキーマをチェックするよう変更した。CRDでは、デフォルト設定のサポートも加わった(アルファ)。OpenAPI認証スキーマでdefaultキーワードを使って設定できる。

 クラスタライフサイクルの安定性では、クラスタライフサイクル構築のkuberadmを強化し、高可用性(HA)がベータに昇格した。kubeadm initとkubeadm joinコマンドを使ってHAコントロールプレーンの設定と実装ができる。証明書管理も強化されている。

 1.13で正式扱いとなったContainer Storage Interface(CSI)も強化した。このほかにも、サードパーティのモニタリングプラグインのサポート、Kubernetes CoreでのGoモジュールのサポートなど細かな機能が加わっている。

Kubernetes
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