サービスメッシュ「Istio 1.2」リリース、各種機能を強化

 マイクロサービス向けのサービス管理や接続管理といった機能を提供するサービスメッシュ「Istio」の開発チームは6月18日、最新安定版となる「Istio 1.2」を公開した。

 Istioはマイクロサービスとアプリケーション間のやり取りを管理するための機能を提供するサービスメッシュと呼ばれるソフトウェアの1つ。GoogleやIBM、Lyftなどが開発を主導するオープンソースソフトウェアで、現時点ではKubernetes上での利用が推奨されている。2018年7月に初の正式版(Istio 1.0)が公開された。

 Istio 1.2は3月に公開されたバージョン1.1に続く最新版。安定性にフォーカスしたリリースで、トラフィック管理、セキュリティ、テレメトリ、ポリシー、環境管理などで強化が加わった。

 トラフィック管理では、マルチクラスタ環境でリージョン、ゾーン、サブゾーンで負荷分散プールにおける優先順位を設定する機能を実験導入した。これを利用することで適切にトラフィックを分配できるという。このほか、ALLOW_ANYモードでのアウトバウンドのトラフィックポリシーやHTTPアイドル接続タイムアウト、DNSサーバーの負荷を軽減するリフレッシュ率を設定する機能などが強化されている。

 セキュリティ関連ではPKCS 8秘密鍵のサポート、JWT公開鍵のフェッチロジックの強化などが加わっている。テレメトリではEnvoyのstats生成の管理、Datadogへのトレース送信などが加わり、分散追跡が安定扱いととなった。このほか、Kubernetesクラスタ向けにIPv6の実験サポートが加わるなど、多数の機能が加わっている。

Istio
https://istio.io/