Windows Nodeサポートを正式に導入した「Kubernetes 1.14」が公開

 Kubernetes開発チームは3月25日、コンテナの実装、拡張、管理を自動化するコンテナオーケストレーションツール「Kubernetes 1.14」を一般公開した。

 Kubernetes 1.14は、2018年12月に公開されたバージョン1.13に続く最新版で、2019年最初のリリースとなる。

 拡張性とフレームワークのサポートに主眼を置いたリリースとなり、合計で31の強化を含む。このうちの10は安定扱いとして正式に導入された機能で、12はベータ。新機能も7つ導入した。

 このうち、重要な機能として挙げているのが、Windows Nodeのサポート、kubectlの改善、永続化ローカルボリュームだ。

 これまでベータ扱いだったWindows Nodeが正式扱いになった。Windows Node(Windows Server 2019)をワーカーノードとして加え、Windowsコンテナのスケジューリングを行うことができ、Kubernetesクラスタ全体がWindowsで動くようになった。WindowsアプリケーションのエコシステムをKubernetesで活用できるとしている。

 Azure-CNI、OVN-Kubernetes、Flannelを利用したアウトオブツリーのネットワークもサポートし、ポッド、サービスタイプ、ワークロードコントローラ、メトリクスとクオータなどの機能についてもサポートを改善し、Linuxコンテナで利用できる機能と同レベルに近づいている。

  コマンドラインインターフェイス「kubectl」では、プラグイン機構が安定扱いとなり、開発者はカスタムのサブコマンドをスタンドアロンバイナリの形で公開できる。これによりハイレベルの機能などでkubectlを拡張するなどのことができるという。また、YAML設定のカスタマイズツール「kustomize」がkubectlに統合された。

 永続的ボリュームソースとしてローカルにアタッチしたストレージのサポートが正式扱いとなった。性能とコストの観点から、分散ファイルシステムとデータベースが主要なユースケースになるとしている。

 これらに加え、セキュリティではLinuxホスト向けのリソースとなるProcess IDs(PIDs)の利用制限機能がベータ扱いとなった。任意のポッドが多くのPIDsを使うことでホストのリソース枯渇が生じることを防ぐ機能となる。

 Kubernetes 1.14はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Kubernetes
https://kubernetes.io/