「Fedora 30」リリース
Fedora Projectは4月29日、Linuxディストリビューション「Fedora 30」をリリースした。Fedora CloudとFedora Serverがマージされ、Fedora Atomic Hostが新たに「Fedora CoreOS」となるなどエディション構成が変化している。
Fedora 30は2018年10月に公開されたFedora 29に続く最新版。クラウド/サーバー向けの「Fedora Server」、コンテナにフォーカスした「Fedora CoreOS」、デスクトップ向けの「Fedora Workstation」という3エディションを用意する。なお、Fedora CoreOSはFedora Atomic Hostを置き換えるものとなり、6月に初期リリースされる予定。また、IoTなどのユースケースに向けた「Fedora Spins」や「Fedora Labs」、ARM向けイメージなども用意されている。
Fedora 30ではLinuxカーネル5.0を採用し、GCC 9、Bash 5.0、PHP 7.3、Glibc 2.29、Ruby 2.6など最新のオープンソース技術をパッケージとして提供する。
また、Python 2はほぼ削除され、DESなどの古い暗号技術も削除されている。またライセンスが変更されたMongoDBも含まれていない。
Fedora Workstationでは、最新のデスクトップ環境「GNOME 3.32」をサポートした。コンテナベースで、インストール後にシステムを変更できないイミュータブルなデスクトップOS「Fedora Silverblue」も提供する。Fedora CoreOSの機能をデスクトップにもたらすもので、Kubernetesと連携して運用できるワークステーション環境を構築できるという。
Fedora Serverでは構成管理ツール「Ansible」で利用できる「Linux System Roles」が導入された。ネットワークやメールシステム、SELinuxなどのサブシステムの設定をサポートするという。
Fedora 30はプロジェクトのWebサイトより入手できる。
Fedora Project
https://getfedora.org/