「Fedora 28」リリース、「モジュラーリポジトリ」を導入

 Fedora Projectは5月1日、Linuxディストリビューション「Fedora 28」を公開した。 Workstation、Server、Atomic Hostの3種類のエディションが提供されており、プロジェクトのWebサイトより入手できる。

 Fedora 28は、2017年11月に公開したFedora 27に続く最新版で、当初のスケジュール通りの公開となった。Linuxカーネルのバージョンは4.16。

 Serverエディションでは、デフォルトのリポジトリで提供されるソフトウェアとは異なるバージョンのソフトウェアを提供する「Modularリポジトリ」が新たに導入された。合わせてパッケージ管理ツールDNFも強化した。

 WorkstationではGNOME 3.28をデフォルトのデスクトップ環境に採用した。また、デフォルトの写真管理は「Shotwell」から「GNOME Photos」になった。Webブラウザ「Google Chrome」、JetBrainsのPython IDE「PyCharm」、Nvidiaのプロプライエタリグラフィックドライバなどサードパーティのリポジトリを含み、初回起動時に有効にするかどうかを選択できる。

 Intelが開発したハードウェアインターフェイス「Thunderbolt 3」にも対応した。Thuderboltデバイスに安全に接続するためのシステムデーモンboltd、デバイス接続に必要なGNOME Shellの変更なども導入している。

 仮想化ソフトウェアVirtualBoxで利用するための「Guest Additions」や「Guest Drivers」がデフォルトで同梱されるようになった。これによって、VirtualBoxを使って仮想マシン上でFedora Workstationを利用する際にすぐにGuest Additionsの機能を使えるようになる。

 さまざまなハードウェアが持つ省電力機能がデフォルトで有効となり、バッテリー持続時間を強化した。例えばIntelモバイルチップセット城ではSATA Link Power Managementポリシーがデフォルトとなり、Intel HDAコーデックの省電力機能もデフォルトで有効になった。

 インストールユーティリティのanadondaも強化し、インストールを簡素化した。Kubernetesやコンテナ向けのAtomic Hostでは、自動更新機能が加わった(デフォルトでは無効)。

Fedora
https://getfedora.org/