オープンソースのデータ取得・検索・解析スタック「Elastic Stack 7.0」が公開
米Elasticは4月10日、同社の提供するオープンソースのデータベースシステムやデータ可視化ツールを統合した「Elastic Stack 7.0」を発表した。検索クエリの高速化などの機能強化が加わっている。
Elastic StackはElasticが開発を進めるデータベースシステム「Elasticksearch」、データの探索や可視化「Kibana」などの技術を組み合わせたもので、データの取得、蓄積、検索、分析、可視化といった機能を提供する。Elastic Stack 7.0は2017年に公開されたバージョン6系からのメジャーアップグレードとなり、860人以上の開発者が開発に参加した。
最新版ではElasticsearch、Kibanaがそれぞれ新しくなり、新機能が加わった。
Elasticsearchでは、クラスタの調整レイヤー「Zen Discovery」の改善として「Zen2」を導入した。新しい分散合意アルゴリズムを論理的な正当性にフォーカスし、速度、安全性、使い勝手などを強化した。各ノードは耐性を念頭に置いて構築されており、リクエストが集中したり容量が大きい場合はプッシュバックする。その際に利用するサーキットブレーカーを強化したリアルメモリのサーキットブレーカーを導入、サービス不可能なリクエストの検出の精度が高くなっているという。
Kibanaはデザインが一新され、より軽量となった。また、「Elastic UI Framework」」が導入され、Kibanaスペースの切り替え、階層リンクの表示、ログアウトやパスワード変更などのユーザー操作を行う固定ヘッダーを持つグローバルナビゲーションを導入した。スタイルやスタイルシートの適用を大きく簡素化するなどのことも実現しているという。
このほかにも任意の数の上位クエリの高速化、法務関係で有用というIntervalクエリの導入、カスタムスコアでの関数スコア機能などの強化が加わった。タイムスタンプでのナノ秒サポートなども実現している。
Elastic Stack 7.0はプロジェクトのWebサイトより入手できる。
米Elastic
https://www.elastic.co/