米Red Hat、KVMベースの仮想化プラットフォーム「Red Hat Virtualization 4.2」を発表

 米Red hatは5月15日(米国時間)、KVMベースの仮想化プラットフォーム「Red Hat Virtualization 4.2」を発表した。

 Red Hat VirtualizationはKernel-based Virtual Machine(KVM)とRed Hat Enterprise Linuxを土台とする仮想化プラットフォーム。仮想化されたLinuxおよびWindowsワークロードを管理できるソフトウェア定義インフラを提供する。クラウドネイティブ/コンテナベースのアプリケーションの構築、既存のアプリケーションの効率化などに利用できるという。スタンドアロンもしくはRHELと統合して提供するほか、Red Hat Cloud SuiteまたはRed Hat Virtualization Suiteの一部としても提供される。

 本バージョンは2016年に登場した4系の最新版となり、高性能な仮想マシンの設定プロセスを合理化するオプションが加わった。Red Hat Virtualization 4.2の上で動く仮想マシンはベアメタルとほぼ同等の速度で動くという。NVIDIAの仮想GPUもサポートし、仮想環境で処理能力やグラフィックを多用するアプリケーションを快適に利用できるという。

 ユーザーインターフェイスも強化した。オープンソースの「PatternFly」プロジェクトを利用し、Red Hat CloudFormsなど他のRed Hat製品と一貫性のあるルック&フィールになったという。

 ディザスタリカバリ機能も新しくなり、ネイティブのサイト間フェイルオーバー機能が加わった。特定のストレージベンダーとの統合に頼ることなく、プライマリとセカンダリの両方のストレージを使って一貫性と信頼性のあるデータ複製が可能という。

 仮想スイッチOpen vSwitchを使用するソフトウェア定義ネットワークOpen Virtual Network(OVN)を統合し、ネットワークインフラの管理、外部ネットワーク向けのOpen Stack Neutronと互換のあるAPIの提供を実現した。レポート関連も強化し、EFK(Elasticsearch、Fluentd、Kibana)関連の機能強化のための新しい指標とロギング機能が加わった。

 Red Hat Ansible Automation、Red Hat Gluster Storage、Red Hat CloudForms、Red Hat OpenStack Platform、Red Hat SatelliteなどRed Hatの他製品との統合も進めた。

米Red Hat
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