「Apache NetBeans(incubating) 11.0」リリース、JDK 12やJava EEに対応

 Apache NetBeans(incubating)Projectは4月5日、オープンソースのJava統合開発環境(IDE)「Apache NetBeans(incubating) 11.0」公開をリリースした。JDK 12のサポート、Java EEの統合などが加わっている。

 Apache NetBeansはJava向けの統合開発環境(IDE)。元々は米Sun Microsystemsによって開発され、米OracleによるSunの買収後はOracleの下で開発が続けられていた。Oracleは2016年にNetBeansをApache Software Foundation(ASF)に移管し、ASFのインキュベーションプロジェクトとして再出発を切っている。

 Apache NetBeans(incubating) 11.0は2018年12月末に公開されたバージョン10に続く最新版。Apache NetBeans Gitリポジトリや、Java SE、Java EE、PHP、JavaScript、Groovy向けの機能を提供するモジュールが提供されている。

 Oracleがコードを寄贈したエンタープライズクラスタのライセンスレビューが完了し、Java EEのサポートが実現した。これにより、Ant、Maven、GradleでJava EEアプリケーションを構築できる。

 JDK 12のサポートも追加された。Javaサポートを改善するJavaコンパイラ「nb-javac」を採用することで実現している。なお、nb-javacはASFプロジェクトではなく、Apache License 2ではなくGPLライセンスの下で公開されている。これにあわせてswitch文に関連するフォーマット化やインデント、シンタックスハイライト、ヒント、自動補完などの処理も改善された。

 新規プロジェクト作成ウィザードでは「Java with Maven」「Java with Gradle」が上位に表示されるようになった。Apache MavenやGradleがApache Antよりもモダンな選択肢であることを示すことが目的。Gradleのサポートも導入され、Open GradleプロジェクトやGradle Task Navigatorなどをすぐに利用できる。

 Apache NetBeans(incubating) 11.0はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Apache NetBeans
https://netbeans.apache.org/