米Rancher Labs、エッジ向けKubernetes「k3s」を発表
米Rancher Labsは2月26日、エッジコンピューティング向けの軽量Kubernetesディストリビューション「k3s」を発表した。軽量でインストールが容易といった特徴があるという。
Rancher Labsは「Kubernetes as a Service」としてマルチクラスタ環境のKubernetes管理などを提供している。k3sは同社が2018年に開始したサーバーレスやサービスメッシュの実験プロジェクト「Rio」の組み込みコンポーネントだったものを、独立したプロジェクトにしたもの。ARM64/ARM v7向けに最適化されており、サイズは40MB以下と軽量(RAMの使用は512MB)、Raspberry Piのような小型コンピュータで動かすことができる。エッジコンピューティングやIoTなどに適しているという。
k3sはKubernetesの公式認定を受けたディストリビューションで、kube-apiserver、kube-controller-manager、kube-scheduler、kubelet、kube-proxyなど、運用環境のKubernetesクラスタを動かすのに必要な技術をパッケージした。サーバーとエージェントモデルを構築でき、k3s serverを走らせるだけでローカルホストをエージェントとして自動登録してクラスタ構成を構築する。ノードの追加も容易に行えるという。
一方で、レガシーな機能やデフォルトではない機能、アルファ段階の機能を削除したり、インツリーのプラグインを取り除くなどの変更も加えている。また、デフォルトのストレージにはSQLite3を加えている(etcd3も利用できる)。容易にインストール、アップグレードでき、安全性も確保する。
k3sはx86_64、ARMv7/64をサポート、プロジェクトのWebサイトより入手できる。利用にはLinux 3.10以上が必要。
k3s
https://k3s.io/