「Samba 4.10」リリース、PythonバインディングでPython 3をフルサポート

 UNIX系OS向けのWindowsネットワーク相互運用性スイート「Samba」の開発チームは3月19日、最新安定版となる「Samba 4.10」を公開した。PythonバインディングでのPython 3サポートなどが加わっている。

 Samba 4.10は、2018年7月に公開されたバージョン4.9に続く最新版。PythonバインディングでPython 3をフルサポートした最初のリリースとなる。Python 2もサポートは継続されているが、デフォルトはPython 3となっており、Samba 4.11ではPython 2向けのランタイムサポートは行われない計画だという。そのため、Python 2バインディングを利用するユーザーに対しPython 3にマイグレーションするよう助言している。

 プレフォーク(pre-fork)プロセスモデルが、実行に失敗したプロセスを再スタートするようになった。再スタートまでの時間はsmbd.confパラメーターで設定できる。標準のプロセスモデルも改善した。

 KerberosのKDC(Key Distribution Center)でプレフォークプロセスモデルをサポートした。プレフォークモデル選択時はワーカープロセスがフォークされる。プレフォークではまた、DCERPCでプレフォークされたNetlogonプロセスをサポートした。

 GPO(Group Policy Objects)を改善し、Group Policy Objectsのセットをドメインからエクスポートできるsamba-tool gpo backupコマンド、XMLよりGroup Policy Objectsの再構築ができるsamba-tool gpo restoreコマンドが加わった。samba-tool domain backupコマンドで、オフラインオプションが加わった。

 このほかにも細かな機能強化やバグの修正が加わっている。

Samba
https://www.samba.org/