Android端末で動作するLinuxベースOS「Maru 0.6」リリース

 AndroidベースのOS「Maru OS」の開発チームは3月6日、最新版となる「Maru 0.6」(「Okinawa」)を公開した。ベースとするAndroidおよびDebianのバージョンをアップグレードし、ほぼすべてのAndroidデバイスで動くための改善を加えた。

 MaruはAndroidをベースとするスマートフォン向けOS。無駄なソフトウェア(ブロートウェア)が含まれず、軽量という。HDMI経由で外部ディスプレイを接続することでデスクトップ(「Maru Desktop」)環境も利用できる。

 Maru 0.6は2017年3月に公開されたバージョン0.4に続く最新版。本バージョンではハードウェアのサポート要件が引き下げられた。まず、ベースとするAndroidはMarshmallow(6.0.1)からOreo(8.1.0)にアップグレードされた。また、これまでAndroid Open Source ProjectベースだったものがカスタムOS(「LineageOS」のスリム版)ベースに変更され、LineageOSのデバイスエコシステムを活用できるようになった。これにより、Nexus系以外のAndroidデバイスでもMaruを利用できるという。

 Maru Desktopの環境もDebian 8(Jessie)からDebian 9(Stretch)ベースにアップグレードされた。これにより最新のソフトウェアパッケージを利用できるという。

 Chromecastを使ったデスクトップのワイヤレスストリーミングもサポートされた。設定メニューから接続されているデバイスを選択して「キャスト」を選択すると、外部ディスプレイを自動検出してMaru Desktopが利用できるようになる。なお公式にサポートするのはChromecastのみで、今後ほかの技術についても検証を進める。コミュニティよりMiracastアダプタでも動いたという報告もあるとのこと。

 Maru Desktopでは性能も改善し、デバイス上の利用できるCPUコアを最大活用するようになった。あわせてキーボードやマウスなどの外部入力の処理も改善された。Bluetooth接続の周辺機器だけでなく、USB接続もサポートするという。

 Maru 0.6はプロジェクトのWebサイトより入手できる。リリースに合わせて、「Nexus 5X」向けのビルドも同時公開する。

Maru
https://maruos.com/