「Firefox 65」リリース、WebPやAV1をサポート
Mozillaは1月29日、オープンソースのWebブラウザ「Firefox 65」をリリースした。プライバシー関連機能の強化やWebP、AV1などコーデックのサポートが加わっている。
Firefox 65は、2018年12月に公開されたバージョン64に続く最新版。
トラッキング保護機能をさらに強化し、トラッキング防止の設定を簡素化した。厳格/標準/カスタムの3つのレベルから選択でき、これまでよりも厳格に管理したり、またカスタムでオプションを設定して管理できるようになった。ユーザーインタフェースも再設計され、Webサイト訪問中にアドレスバーにある「i」アイコンをクリックすることで、そのWebサイトで検出されたトラッキング内容を表示できるようになった。
Mozillaは2018年10月に高度なトラッキング保護をデフォルトでオフにすることを発表しており、2019年中にデフォルトでオンにする準備を進めている。今後いくつかの実験を重ねたあと、予定通りデフォルトでオンにするという。
画像フォーマットWebPのサポートも追加された。WebPはGoogleが開発した画像フォーマットで、すでに「Google Chrome」などではサポートされている。既存のフォーマットと同等の品質を保ちながらサイズを小さくできることから、ページの読み込みなど性能の改善につながるという。また、Windows版ではAV1のサポートを実現した。AV1はAlliance for Open Media(AOMedia)コンソシアムが開発するロイヤリティフリーの動画圧縮技術で、インターネット上で高品質の動画を効率よく伝送できるという。
macOS向けでは「Handoff」をサポートした。HandoffはAppleデバイス間でシームレスなブラウジングを実現する技術で、iOSデバイス(FirefoxまたはSafari経由)とmacOS上のFirefoxで利用できるという。
多言語対応も強化した。オプション画面の「言語と外観」が新しくなり、容易に言語パックを追加できるようになった。
セキュリティ関連の不具合も多数修正されたほか、macOS/Linux/Androidでは、スタックオーバーフロー対策機能であるSSP(Stack Smashing Protection)を強化することでセキュリティを強化した。ポップアップブロッカーを強化し、複数のウィンドウが同時に開くのを防止するようになった。
開発者向けでは、CSS Flex Inspectorの追加、変更パネルの導入、JavaScriptデバッグ関連機能の強化などが行われている。
Firefox 65はWindows、macOS、Linux、Androidに対応、プロジェクトのWebサイトより入手できる。