汎用パーサージェネレーター「Bison 3.3」リリース

 パーサージェネレーター「GNU Bison」開発チームは1月26日、最新安定版「Bison 3.3」をリリースした。文法ファイルを更新するオプションなど、多数の機能が加わっている。

 GNU Bisonは構文解析のための汎用パーサージェネレーター。LR法またはGLR法に基づく構文解析コードの生成が可能で、Yaccと上方互換性がある。CとC++のほか、Javaも実験的にサポートする。

 Bison 3.3は2013年に公開したBison 3系の最新版。新たにオプションとして、文法ファイルをアップデートする「–update」が加わった。非推奨の機能を置き換えるほか、重複したディレクティブを削除するなどの修正機能も兼ねているという。

 ルールの注釈を強化したほか、configure時に「–enable-relocatable」を指定することでBisonプログラムの格納先ディレクトリをインストール後に変更できるようになった。これによってシンボリックリンクを使ってインストールしたり、ネットワーク共有されたディレクトリから直接プログラムを起動できるようになる。

 記号宣言シンタックスも大きく改善したほか、Bisonプロジェクトが立ち上がった当初から存在する%ntermが正式な機能となった。C++パーサーやGLRパーサーも強化された。

 DJGPP(DJ’s GNU Programming Platform)のサポートが削除されたほか%error-verboseなどいくつかのディレクティブが非推奨となった。このほかにも、バグの修正を含め、細かな機能強化が加わっている。

 BisonはプロジェクトのWebサイトより入手できる。

GNU Bison
https://www.gnu.org/software/bison/