「GNU awk(gawk) 4.1.0」がリリース、pgawk/dgawkの統合やMPFRサポートなどが特徴

 The GNU Project傘下のGNU awk開発チームは6月30日、最新版「GNU awk(gawk) 4.1.0」を公開した。約2年ぶりのメジャーアップデートとなる。

 gawkは、テキストファイルの処理に適したスクリプト言語awkをGNU Projectが独自に実装したもの。ライセンスはGPLv3。

 gawk 4.1.0は2011年7月に公開された4.0以来、約2年ぶりのメジャーアップデートリリースとなる。なお、4.0系では2012年12月に4.0.2が公開されている。

 大きな変更点としては、従来それぞれ単独の実行ファイルとして提供されていたpgawkおよびdgawkがgawkにマージされたことが挙げられる。これに伴い「-R」オプションが廃止され、デバッグには「-D」オプションを使用、プロファイリングには「-p」オプションを使用するなどの変更が加わっている。また、拡張機能を読み込むための「-l」オプションがgawkでも利用可能になり、またawkライブラリファイル読み込みのための「-i」オプションも追加されている。

 多倍長浮動小数点演算ライブラリのMPFRサポートも加わった。デフォルトでは倍精度だが、「-M」オプションなどを利用して設定を変更できるという。ダイナミック拡張のインターフェイスを一新し、C言語で作成した組み込み関数用APIを提供する。

 このほか、inplace拡張やSYMTAB、FUNCTAB、PROCINFOといった新しい配列も加わっている。依存ライブラリについても「bison 2.7.1」や「gettext 0.18.2.1」、「automake 1.13.1」、「libtool 2.4.2」などにアップデートされている。

Gawk
http://www.gnu.org/software/gawk/