米Waveが「MIPS Open Initiative」発表、MIPS命令セットアーキテクチャなどをオープンソースへ

 AI向けプロセッサなどを手がける米Wave Computingは12月17日(米国時間)、「MIPS Open Initiative」を発表した。2018年6月に同社が買収したMIPS TechnologiesのMIPS命令セットアーキテクチャ(ISA)をオープンソースで公開し、MIPSの採用例増加を目指す。

 Wave ComputingはAIや深層学習などに関連する技術を持つベンチャー企業。今回MIPS Open Initiativeの下、MIPS命令セットアーキテクチャ(ISA)をオープンソースで公開する。32ビットと64ビットの両方が対象で、ライセンスやロイヤリティ料などは発生しないという。また、MIPSに関連する数百件もの既存の特許のライセンスも受けることができるとしている。

 これによって半導体メーカーや開発者、大学などが次世代のSoCにMIPSを使用するのを促進し、MIPSアーキテクチャのエコシステム拡大やイノベーションにつなげたいとしている。

 イニシアティブはWave、それに業界をリードするOEM、パートナー、大学などから構成される諮問委員会により調整される。また、実装の互換性を保証する認証パートナーも参加する予定という。WaveによるとMIPSベースのチップは世界で85億台が出荷されているという。

 MIPSアーキテクチャ、ライセンスやサポートに関する詳細などについては2019年第1四半期に公開する予定。

 なおチップのオープンソースプロジェクトとしては、Linux Foundationが先に「RISC-V」を推進するRISC-V Foundationと協業して開発と受け入れを進めていくことを発表している。

米Wave Computing
https://wavecomp.ai/