「PHP 7.3」リリース
PHP開発チームは12月6日、PHP 7系の最新のポイントリリースとなる「PHP 7.3」を公開した。heredocおよびnowdocシンタックスの追加など、多数の強化が加わっている。
PHP 7.3は、2015年末に登場したPHP 7系の3回目のポイントリリース。新機能として、柔軟性のあるheredocとnowdocシンタックスが導入された。終了マーカーのインデント位置に応じて適切に各行のインデントが調整されるようになったほか、終了マーカー直後に改行を入れなくとも良くなった。
新しい例外としてコンパイルエラーを示すCompileErrorが導入され、ParseError例外はCompileErrorから継承されるようになった。型演算子も変更され、関数とメソッド呼び出しでの末尾カンマが使えるようになった。
正規表現ライブラリのPCRE(Perl Compatible Regular Expressions )拡張をPCRE2の19.32にアップグレードした。これによって細かい振る舞いが変わる可能性があるという。
マルチバイト文字列(MBString)関連も変更が加わったほか、LDAP関連ではldap_add、ldap_mod_replace、ldap_mod_add、ldap_mod_del、ldap_renameなどでサーバーにコントロールを送るserverctrlsパラメーターが加わるなどの強化が図られた。
Windowsサポートでは、ファイル記述子をデフォルトで共有(shared)読み込み/書き出し/削除モードで開くようになった。UNIXのセマンティックスにマッピングするため、ファイルの削除が簡単になるという。
後方互換性のない変更として、ext_skelユーティリティを完全に再設計し、PHPで書き直した。依存性がなくなったのに加え古いオプションを削除して新しいオプションを導入した。BeOSのサポートがなくなり、TypeErrorも変更が加わった。このほかにも、SimpleXML、SPL、PDO/MySQL、IMAPなどで後方互換性のない変更が加わった。
PHP
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