「Ubuntu 18.10」リリース

 英Ubuntuは10月18日(英国時間)、Linuxディストリビューションの最新版「Ubuntu 18.10」(開発コード「Cosmic Cuttlefish」)をリリースした。

 4月に公開された長期サポート(LTS)版「Ubuntu 18.04」に続く最新版。サポート期間は2019年7月までの9か月間。Linuxカーネルはバージョン4.18をベースとし、最新のGPUサポート、USB Type-C、Thunderboltのサポートなどの機能を利用できる。デフォルトのツールチェーンはgcc 82/glibc 2.28となった。OpenSSL 1.1.1、GnuTLSはTLS 1.3をサポートするバージョン3.6.4となった。

 デスクトップ版ではデスクトップ環境GNOME 3.30を搭載し、VeraCryptをサポートする。バージョン18.04で導入した「Yaru」(Communitheme)テーマを継続、GNOMEとの統合などを強化した。デスクトップズームがより滑らかになり、エラーレポート周りも改善した。Firefox 63、LibreOffice 6.1.2などパッケージもアップデートし、GS Connectの最新版をアーカイブにパッケージし、簡単にインストールできるという。

 サーバー版では、8月末に公開されたオープンソースのクラウド基盤「Open Stack Rocky」をサポートし、AI用途としての機能強化を図った。クラスタリング対応のLXD 3.0、netplan.ioを利用した最新のネットワーク設定、高速なサーバーインストーラーなどの最新機能が利用できる。

 qemu 2.12、libvirt 4.6、Open vSwitch 2.10など各種仮想化関連ソフトウェアが最新のバージョンに更新された。cloud-initも新しくなり、OracleのCompute Infrastrucure(OCI)をデータソースとして利用できるようになり、SmartOSでのメタデータの再読み込みや各ブートへの再適用をサポートなどの機能が加わった。

 Ubuntuを高速にインストールするcurtain(curt installer)もアップデートし、カスタムストレージ設定と多次元のサポート、ディスクのワイプ時のzpool/zfsの処理などが改善した。

 このほか、プライベートクラウド、パブリッククラウド、ベアメタル、コンテナなどの分野で最新のパッケージや機能強化が図られた。主要なクラウド向けにイメージを提供するほか、軽量フットプリントで高速に起動できる最小イメージのコンテナも用意する。

 開発向けとしてはlibc 2.28、OpenJDK 11、Python 3.6.7など、最新のものにアップデートされている。

Ubuntu
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