CentOS 6.10リリース

 CentOS開発チームは7月3日、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)と互換性のあるディストリビューションであるCentOSのバージョン6系最新版「CentOS 6.10」を発表した。

 CentOSはRHELとの完全な互換性を目指して開発されているLinuxディストリビューション。公開されているRHELのソースコードを元に、商標などを取り除いてビルドし公開している。バージョン6.10は、6月初めに米Red Hatが公開した「Red Hat Enterprise Linux 6.10」を土台とする。

 pacemaker、clufter、gcc-librariesなどのパッケージが新しいアップストリームリリースベースとなった。GCCでSpectre v2を利用した攻撃に対応するretpolinesをサポート、ファイアウォールのiptables-servicesは、/etc/sysctl.dから設定ファイルを読み込めるようになった。

 BINDでは新しいKSK(鍵署名鍵)が加わった。次期DNSSEC Root Zone Key-Signing-Key(DNSSEC)ロールオーバーに備えるものとなる。

 mptbase、mptctlなど15種以上のデバイスドライバが非推奨となり、python-qmf、python-qpidなどのパッケージも非推奨となった。非推奨となった後はアップデートされず、将来的に削除される。また、NSSからTLS圧縮が削除されるなど、コンポーネントもいくつか削除されている。

 なお、同じくRHELのクローンと呼ばれるOracle Linuxはすでに「Oracle Linux 6.10」を公開済み、Scientific Linuxからは6.10のクローンはまだリリースされていない。

 CentOS 6.10はi386とx86_64に対応、プロジェクトのWebサイトより入手できる。

CentOS Project
https://centos.org/