プログラミング言語「Julia 1.0」リリース

 プログラミング言語Juliaの開発チームは8月8日、「Julia 1.0」を発表した。発表から約6年を経てのバージョン1.0リリースとなる。

 JuliaはバックエンドにLLVMを採用するプログラミング言語。LLVMを経由して多数のプラットフォームに向けネイティブコードにコンパイルできる。動的型付けでスクリプティング言語のように使え、インタラクティブなユースケースもサポートする。汎用目的だが、数値解析目的での利用に優れているという。WindowsおよびmacOS、Linux、FreeBSDに対応、ライセンスはMIT License。

 本バージョンではAPIの安定性を重視しており、Julia 1.0向けのコードは今後のバージョン1系リリースでも動くことを保証している。

 また、ビルトインのパッケージマネージャを導入した。性能を大きく改善し、パッケージとその依存性のインストールを容易に行うことができるという。プロジェクト単位のパッケージ環境と動作中のアプリケーションの状態の記録も可能という。

 欠損値のための正準表現も備え、統計やデータサイエンス分野での使用を強化した。ビルトインのString型で、安全に任意のデータをホールドできるようになった。

 コアの言語機能の1つとなっているブロードキャストを強化した。データのアクセスなどを効率化する名前付きタプルが言語機能として加わり、オプティマイザも改良した。このほかにも、多数の機能強化が加わっている。

Julia
https://julialang.org/