スクリプトの実験サポートを強化した「Kotlin 1.2.50」が公開

 チェコJetBrainsは6月14日、Javaと互換性のあるプログラミング言語「Kotlin 1.2.50」を公開した。実験的にサポートしているスクリプト機能の強化などが特徴となる。

 Kotlinは静的型付け機能を持つオブジェクト指向プログラミング言語。Java、Androidと完全な相互運用性を持つとしている。Googleは2017年にKotlinをAndroidアプリ開発用の言語として認定しており、Android Studio 3.0より正式にサポートしている。ライセンスはApache License 2。

 Kotlin 1.2.50は2017年11月に公開されたバージョン1.2のポイントリリース。ライブラリ関連では、toString(radix: Int)拡張関数セットをアップグレードした。String(chars: CharArray)、 String(chars: CharArray, offset: Int, length: Int)と2種類のコンストラクタが標準ライブラリに加わった。テストや性能評価のためのツールを提供するライブラリkotlin.testで、JUnit 5をサポートした。

 スクリプトの実験的サポートを強化した。Kotlinスクリプトのカスタマイズ、標準コンパイラとIntelliJ IDEAプラグインでのスクリプトの使用、ホストの作成と組み込みの簡素化などが図れるとしている。たとえば、jarで定義したスクリプトを作成でき、jarがコンパイルクラスパスに加わるとスクリプトも自動的にコンパイラとIDEAプラグインでサポートされるという。

 コンパイラでは既知の問題を修正し、性能と安定性を強化したという。

 Eclipse IDEプラグインはバージョン0.8.5となった。これにより、kotlin-allopen、kotlin-springなどのKotlinのコンパイラプラグインが使えるようになり、生成するJVMバイトコードのバージョンを設定できるようになった。最新のKotlin Eclipse PluginはEclipse Marketplaceより入手できる。

 IntelliJ IDEAプラグインも強化し、Gradleのビルドも高速になっているという。

Kotlin
https://kotlinlang.org/