「GNU Emacs 26.1」リリース

 テキストエディタGNU Emacs開発チームは5月28日、新たなメジャーリリース版「GNU Emacs 26.1」を公開した。限定的ながら並行処理を導入するなどの機能が加わっている。

 Emacs 26.1は、2016年9月に公開された25.1に続くメジャーリリース。Emacsでは内部処理にLispを利用しているが、限定的ながらLispコードを並列で実行できるようになった、「mostly cooperative(大体において協調的)」とされており、きちんと定義された時のみに複数スレッドでの並列処理が実行されるという。

 X Windows System上でのちらつきへの対策として、ダブルバッファリングを利用するようになった。また、バッファ内に行番号を表示するオプションをサポートしたほか、行単位での水平スクロールを可能にするモードを導入した。

 文法チェックをリアルタイムで行うFlymakeを再設計した。これにより行だけではなく、任意のバッファリージョンに注釈をつけることができるようになり、バッファを異なる見方でチェックするようになった。また、メタスペルチェッカーのEnchantのサポートも導入した。

 遠隔にあるホストと接続するTrampモードで、Google Drive向けの接続手法が加わった。systemd向けの設定ファイルも追加や設定オプションの強化なども行われている。

GNU Emacs
https://www.gnu.org/software/emacs/