「Fedora 26」リリース
The Fedora Projectは7月11日、オープンソースのLinuxディストリビューション「Fedora 26」を発表した。「Workstation」および「Server」、「Atomic Host」の3エディションが用意されており、それぞれプロジェクトのWebサイトより入手できる。
Fedora 26は2016年11月に公開されたFedora 25に続く最新版。当初の予定から約1ヶ月遅れての公開となった。
Linuxカーネルのバージョンは4.11.8で、GCC 7やGo 1.8、Python 3.6、Ruby 2.4などの言語環境を搭載する。また、FedoraインストーラーのAnacondaでは新しいパーティショニングツールが導入された。パッケージマネージャ「DNF」はバージョン2.5にアップデートされている。
コンテナ関連では、Dockerがデフォルトで使用するストレージドライバがOverlayFSとなった。Python向けDocker SDKも更新された。
パッケージ設定のpkg-config実装がpkgconfになった。また、systemd-coredumpがデフォルトで有効となり、クラッシュしたプログラムのコアダンプはsystemd-coredumpに保存されるようになった。
デスクトップ環境はGNOME 3.24となり、時間により画面の色が変化する「Night Light」などの新機能を利用できる。軽量のデスクトップ環境LXDE Desktopも提供される。このほか、KDE、Xfce、Cinnamonなども利用可能。
ネットワーク関連ではOpenVPNのバージョンが2.4.3となり、楕円曲線暗号(ECDH)やAES-GCMサポート、制御チャネルでの追加の暗号化レイヤなどの新機能を利用できる。systemd統合も強化した。
IoTや組み込みデバイス、クラウド向けのAtomic Hostではクラウドの対応を強化し、ワンクリックでAmazon EC2上で環境を起動できるリンクも用意された。また、「Fedora Cloud Base」を利用することで、EC2やOpenStackなどのクラウド環境向けに容易にFedora環境を構築できるという。
The Fedora Project
https://getfedora.org/