Googleと米Netflix、自動カナリア分析ツール「Kayenta」をオープンソースに
Googleと米Netflixは4月10日、自動カナリア分析ツール「Kayenta」をオープンソースとして公開した。継続的デリバリプラットフォームを利用して、新しいコードや変更の運用環境へのロールアウトに際してのリスクを削減できるという。
「カナリア」とはソフトウェアをデプロイする際の手法の1つで、変更されたソフトウェアをクラスタの一部にのみデプロイし、変更前のソフトウェアと同様に動くことを確認するというもの。KayentaはNetflixが社内で開発したカナリアシステムを土台に、Googleと共同開発したもの。高度なユースケースで利用するための機能を加えた。
KeyentaはNetflix開発のマルチクラウド対応の継続的デリバリープラットフォーム「Spinnaker」に統合されており、自動カナリア分析ステージを容易に設定できる。ソースからユーザー設定の指標をフェッチして統計テストを行い、スコア(成功、失敗、その中間)を出す。
アドホック型分析と比較して、Kayentaは自動で統計テストを走らせることができ、ロールアウトするかロールバックするかの意思決定を支援できる。実装を運用環境にロールアウトするに当たってのリスクを削減できるとしている。
ハイブリッド、マルチクラウド環境で利用でき、カスタムスクリプトを作成することなくすぐに使い始めることができる。新しい指標のソース、データストアなどを容易に加える拡張性もあるという。
KayentaはプロジェクトのWebサイトより入手できる。ライセンスはApache License 2。