米Netflix、AWSとGoogle Cloud Platformに対応する継続的デリバリーツール「Spinnaker」をオープンソースで公開

 米Netflixは11月16日、継続的デリバリーツール「Spinnaker」をオープンソースで公開した。Amazon Web Services(AWS)、Google Cloud Platform(GCP)に対応するデプロイツールで、ソフトウェアの変更を容易に配信できるという。

 Spinnakerは同社が使っていたデプロイツール「Asgard」を置き換えるものとして、Netflixの開発チームが1年以上を費やして開発した継続的デリバリーツール。JVMベースのサービスを集め、フロントエンドにはカスタマイズ可能なAngularJSを採用する。

 Jarファイル、Dockerイメージなどのデプロイ用リソース構築から実際のデプロイ作業までをカバーするツールとなる。Netflix社内における継続的デリバリーやクラウドへのデプロイ方法を調べて、必要な技術を一般化したという。「Stage」と「Pipeline」から構成されており、設定可能なStageを作成し、これをPipelineが利用するというアーキテクチャを採用。Pipelineは継続的インテグレーション(CI)ツールである「Jenkins」のジョブ完了をトリガーとするほか、手動でも実行できる。ほかのパイプラインやcron表現を利用することもでき、Stageは並列とシリアルの両方で動かすことができる。

 マルチクラウドに対応することを前提に設計しており、GoogleやMicrosoft、Pivotalといったクラウドプラットフォームに対応する。まずは、Amazon Web Services(AWS)、Google Cloud Platform(GCP)とフル互換を提供、今後Microsoft Azure、Pivotal Cloud Foundryにも対応する予定だ。

 クラスタ管理機能も備え、アプリケーションのクラウドの利用についての詳細な情報を得られるという。負荷分散機能の作成、編集、削除も可能という。

Spinnaker
http://spinnaker.io/