「Git 2.17」が公開

 Git開発チームは4月2日、分散型バージョン管理システムGitの最新版「Git 2.17」をリリースした。

 Git 2.17は、1月に公開したバージョン2.16に続く最新版。71人より516のコミットがあったと言う。

 「git diff」コマンドでは、「–find-object=<object-id>」オプションが加わった。また、「git daemon」コマンドではログがリダイレクトされる場合に新しいオプション設定を使って出力されるようになった。inetdから動かしている際にsyslogではなく標準のエラーにログを送るような場合に便利だと言う。

 「git rebase」コマンドに「–allow-empty-message」オプションが加わった。「git am」コマンドでは「–abort」オプションに加え、「–quit」オプションを利用できるようになった。「git merge」コマンドではtagオブジェクトをマージするときにFast-Forwardの場合でも必ずマージコミットを作成する「–no-ff」がデフォルトだったが、不要なマージを引き起こすケースがあったため、状況に応じてマージコミットを作成するよう変更された。

 性能も強化し、テスト関連も強化した。コードのCへの書き換えも進め、「git submodule」などのサブコマンド2種をCで書き換えた。内部のAPIをクリーンにし、write_locked_index()が簡便になった。最近使われたmru API削除に向けた作業も進めた。

 なお、Git 1.7.4以降ではPerl 5.8が必須となっているが、FedoraやRed Hat Enterprise Linux、CentOSなどのプラットフォームではPerlの一部のコアモジュールがデフォルトでは提供されていないため、追加のモジュールが必要となるという。

 このほかバグの修正を含め、多数の細かな強化が加わっている。

Git
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