米Red Hat、分散ファイルシステム「Gluster 4.0」を発表

 The Gluster Communityは3月27日(米国時間)、オープンソースのネットワークファイルシステム「Gluster 4.0」を発表した。

 Glusterは拡張性に優れたネットワークファイルシステム。ユーザー空間で構築され、小規模から大規模までさまざまなストレージ用途に対応できるという。クラウドネイティブ開発向けと位置付けており、ベアメタル、仮想マシン、コンテナ、パブリッククラウドで利用できる。開発プロジェクトは米Red Hatが2011年に買収しており、現在Red Hatの傘下でオープンソースプロジェクトとして運営されている。

 Gluster 4.0は2009年に公開されたGluster 3.0以来9年ぶりのメジャーリリースとなり、コンテナ向けの永続ストレージという方向性を継承した機能強化が加わった。

 まず、Gluster向け分散管理エンジン「GlusterD」がバージョン2.0となった。アーキテクチャを書き直して拡張性を強化し、Restfulインターフェイスを利用することで設定、使用、統合を容易にするという。組み込みのetcdデータストアとの統合により、信頼されたストレージプールにおける状態管理の一貫性をさらに改善できるとしている。開発者が容易に指標を追加できるプラグインフレームワークも備える。

 Kubernetesとの統合も強化した。GlusterはKubernetesとの統合にあたり、GlusterFSボリュームのライフサイクルを管理できるダイナミックプロビジョニングツール「Heketi」を利用しており、最新版ではGlusterブロックベースの永続的ボリュームのプロビジョニングと永続ボリュームの拡大、カスタムボリューム名などの機能が加わっている。また、監視ツールPrometheusを使った指標収集やデバイス管理などの機能も強化されている。

 また、新たにオンワイヤのRemote Procedure Call(RPC)バージョンを導入した。新しいiatt構造と厳格なデータフォーマットの強制などに対応するもので、開発に影響を与えることはないとしている。

 Gluster 4.0はプロジェクトのWebサイトより入手できる。ライセンスはGPLv3。

Gluster
https://www.gluster.org/