「Rust 1.23」リリース
MozillaのRust開発チームは1月4日、プログラミング言語Rustの最新版「Rust 1.23」を公開した。メモリ使用の削減などの強化が図られている。
RustはMozillaが開発する静的型付き言語。速度、安全性、並行性に注力し、トレイトによるジェネリクス、型推論、メモリ安全性などの特徴を持つ。
Rust 1.23は11月に公開されたバージョン1.22に続く最新版となる。一定条件における不必要な複製を回避するための最適化を図った。これにより、Rustコンパイラ「rustc」のメモリ使用量が5〜10%削減されたという。また、ハードウェアトラップを保護するLLVMのセキュリティ機能も有効になった。バイナリオペレーションでのサブタイピングでも改善が図られている。
言語では、任意のautoトレイトがトレイトオブジェクトで利用できるようになった。u8、char、[u8]、str上でASCII関連の関数を提供するAsciiExtトレイトも簡素化した。そのほか、いくつかの新しいAPIが安定扱いとなった。
パッケージマネージャーのCargoでは、「cargo install –version」コマンドを利用してバージョンを指定してインストールできるようになったほか、複数のパッケージのアンインストールが可能になった。また、cargo checkにユニットテストチェックが加わった。
ドキュメント関連でもCommonMark準拠などの強化が加わっている。