「Rust 1.21」リリース

 Mozillaが開発するプログラミング言語「Rust」の開発チームは10月12日、最新版となる「Rust 1.21」を公開した。

 Rustは安全性、速度、並行性にフォーカスしたプログラミング言語。Rust 1.21は8月末に公開された1.20に続く最新版。

 コンパイラでは、コード生成時にLLVMを並行して実行させることでピーク時のメモリ使用を削減できるようになった。また、RLS(Rust Language Server)をrustupでインストールできるようになった。nightlyを必要とする開発ツール(RLS、Clippy、rustfmtなど)向けに安定版の上でnightlyを使えるようにするための第一歩としている。また、jemallocがバージョン4.5になった。

 言語では、リテラル向けに静的リファレンスを利用できるようになった。ライブラリでも細かな機能強化が加わり、APIではstd::mem::discriminantが安定扱いとなった。

 RustのパッケージマネジャーCargoも強化した。「cargo install」コマンドで複数のパッケージを同時に指定できるようになったほか、「check」および「build」、「rustc」サブコマンドで「–all-targets」オプションが加わった。また、依存性のプリパブリッシュのためのRFC 1969の実装として、[patch]セクションがCargo.tomlに加わった。

 Rust 1.21はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Rust
https://www.rust-lang.org/