「Rust 1.22」リリース

 MozillaのRust開発チームは11月22日、プログラミング言語「Rust 1.22.0」「Rust 1.22.1」のリリースを発表した。

 RustはMozillaが開発するプログラミング言語。安全性、速度、並行性にフォーカスし、強い型付けなどの特徴を持つ。

 Rust 1.22.0は10月に公開したバージョン1.21に続く最新版。1.22.1は、1.22.0で発見したmacOS High Sierraに関する問題を修正したもので、1.22.0をそのままリリースし、パッチを含む1.22.1も同時にリリースすることにしたという。なおバグはパッケージマネージャ「Cargo」にあり、macOS Hight Sierraのユーザーのみが影響すると説明している。

 1.13で導入した?演算子について、Result<T, E>から拡大してOption<T>でも利用できるようになった。ユーザーから要望が多かった機能で、Option<T>での利用は安定扱いとしている。現時点では機能は制限的で、同じ関数で結果とオプションを合わせたコードは作成できない。将来的には可能となる予定で、Nightlyビルドでは実現しているという。

 T op= &Tがプリミティブ型でも使えるようになった。これまで参照先データの取得にはx += *yが必要だったが不要となる。コンパイラの変更により、デバッグモードでのコンパイルの速度が改善した。macOSでのバックトレースも改善した。

 ライブラリの安定性も強化し、新しいAPIが加わった。Cargoは、examplesフォルダのサブディレクトリで複数のファイルを構築できるようになった。gitリポジトリのvendoringサポートが加わった。

Rust
https://www.rust-lang.org/