Hadoopベースの分散データベース「Apache HBase 1.4」リリース

 HadoopのHDFSを使った分散データベース「Apache HBase」プロジェクトは12月19日、最新安定版「Apache HBase 1.4」を公開した。

 Apache HBaseはGoogleの「BigTable」コンセプトを基にした分散型ノンリレーショナルデータベース。Javaで実装されており、Hadoopの分散ファイルシステムHDFSをベースとすることから「Hadoopデータベース」と位置付けられている。

 HBase 1.4は、2015年に公開した1系の最新安定版。1月に公開された1.3に続くリリースとなる。マイナーリリースではあるが660以上のイシューを解決し、後方互換性を維持した新機能が導入されている。Hadoop 2.8に対してHBaseを構築できるようになった。

 ログファイルシステムオブジェクトがクローズした場合はMasterサーバーを中断するようになった。また、小規模/限定的なスキャンで部分結果を返すことができるようになった。レプリケーションでは、復旧したキューを処理中のリージョンサーバーがシャットダウンした際、一定の条件の下でキューをドロップするようになった。

 バージョンの異なるクライアントとサーバー同士の接続についても改善された。従来はバージョンが古いクライアントと新しいサーバーとの接続は可能だったが、新しいクライアントと古いサーバーとの接続は保証できないという問題があった。そこで、本バージョンではサーバーに対し最も新しいバージョンのシステムテーブルをアサインできるようになった。

 このほか、hbase-common/hbase-server/hbase-rest/hbase-clientでfindbugsの警告削除、TestRegionServerHostnameのリファクタリングなど、安定性や性能の改善につながる多数の細かな機能が加わっている。

Apache HBase
https://hbase.apache.org/