「Containerd 1.0」リリース、基本的な仕様の実装が完了

 米Dockerは12月5日、コンテナランタイムの最新版「Containerd 1.0」を公開した。Dockerなどで利用されるコンテナランタイムで、WindowsおよびLinuxの両方で基本的な仕様が実装されたという。

 ContainerdはDocker、Kubernetes CRIなどが利用するコンテナランライム。RunCを土台とし、標準コンテナ仕様であるOCIをサポートする。開発者やエンドユーザーが直接使うのではなく、大規模なシステムに組み込まれるように設計されている。LinuxまたはWindowsで利用でき、イメージの転送、ストレージおよびコンテナの管理、ネットワーク接続などの機能も備える。

 ContainerdはDockerが2016年12月にオープンソースとして公開後、Cloud Native Computing Foundation(CNCF)の下でオープンソースプロジェクトとして運営されている。

 WindowsとLinuxで同等に基本的な仕様が実装されたFeature Completeとなったことからバージョン1.0としてリリースした。今後1年の間、セキュリティの修正とバグフィックスが提供される。

 バージョン0.2と比較した変更点として、タスクとコンテナをベースとした新しいランタイムモデルを導入した。ストレージ側では、スナップショットベースのコンテナストレージ、コンテナ対応イメージストレージを利用できるようになった。また、containerdプロジェクトと関連した任意のメタデータストレージも提供する。

 拡張性があり名前空間を利用できるgRPC、エンドツーエンドのイベントシステムなどの機能が加わったほか、クライアントで定義するイメージのプッシュ/プルにより置き換え可能なイメージの配布を実現するという。

 バージョン1.0リリースを受け、バージョン0.2はサポート終了となった。今後の後方互換性ポリシーは、小数点以下のバージョンが一つ前と互換性があるようにすると説明している。1.1は1.0と、1.2は1.1と後方互換性があるが、1.2と1.0の互換性は保証されない。また、整数が変更するメジャーリリースについては後方互換性は保証されないとしている。

Containerd
https://containerd.io/