ビルド構築ツール「SCons 3.0」が公開、Python 2.7と3.5をサポート

 ビルドツール「SCons」開発チームは9月18日、「SCons 3.0.0」の公開を発表した。7年ぶりのメジャーリリースで、Python 2.7と3.5以上の両方をサポートする初のバージョンとなる。

 SCons(「Software Construction Tool」)はオープンソースのソフトウェア構築(ビルド)ツール。ライセンスはMIT License。古くから使われているビルドツール「Make」を置き換えるものと位置づけており、信頼性、速度、使い勝手などを強化した。C/C++、D、Java、FORTRAN、Objective-C、Yacc、Lex、Qt、SWIGといった言語や環境で利用でき、設定ファイルはPythonスクリプトで作成するのが特徴。C/C++、Fortran向けに自動で依存性を分析できる機能も組み込まれている。

 SCons 3.0は2010年に公開されたバージョン2系に続くメジャーリリース。利用するPythonはバージョン2.7および3.5以上の両バージョンをサポートした。なお、開発チームでは2.7から3.5に切り替え時に、一部ターゲットでリビルドが生じる可能性があると警告している。

 D言語スキャナーはバージョン2.071.1にアップデートされた。Fortran関連のテストをアップデートし、GCC 5/6を通過するようになった。PyPyの初期サポート、clang/clang++ツールなども加わっている。

 Windows Storeと互換性のあるライブラリをビルドできる機能も加わった。Universal Windows Platform(UWP)アプリのビルドやStoreへのパブリッシュで利用できる。

 一方で、非推奨となっているCVS、Perforce、BitKeeper、RCS、SCCS、Subversion関連ツールは削除されている。バグも多数修正されている。

SCons
http://scons.org/