オープンソースの電子書籍管理ツール「Calibre 3.0」リリース、3年ぶりのメジャーアップデート

 電子書籍管理ソフトウェア「Calibre」開発チームは6月16日、最新版となる「Calibre 3.0」を発表した。コンテンツサーバーの書き直し、Microsoft Officeとの互換性などで強化が加わっている。

 CalibreはGPLv3で公開されているオープンソースの電子書籍管理ソフトウェア。電子書籍コレクションの管理、包括的な電子ブックビューア、ニュースやマガジンといったコンテンツのダウンロード、ライブラリの共有とバックアップ、コレクションの書籍の編集などの機能を備える。

 Calibre 3.0は、2014年8月に公開されたCalibre 2.0以来のメジャーアップデート版となる。コンテンツサーバー機能が再実装され、ユーザーのスマートフォンやタブレットのWebブラウザから書籍を読むことができるようになった。オフラインモードも開発中という。なお、後方互換性については外部プログラムが利用する機能については保たれているが、コンテンツサーバーのリライトによって一部後方互換性のない変更が生じている可能性があるという。また、コンテンツサーバーがライブラリに変更を加えたため、Calibreデータを改変することができるcalibredb.exe、calibre-server.exe、calibre.exeは動かすことができないという。

 電子書籍フォーマットをMicrosoft Word(DOCX形式)ファイルに変換できるようになった。テキストスタイル、イメージ、リスト、テーブル、組み込みフォントなどを含み、DOCXファイル(「Microsoft Word 2017」以上)に対応する。なお、開発チームはこれらのコードはまだ新しくバグが含まれている可能性があると留意している。

 外部のアプリケーションで電子書籍ファイルとカバーを開くことができるようになった。電子書籍フォーマットまたはカバーを右クリックし、コンピューターにインストールされているアプリケーションを指定して開くことができるという。

 最新版ではまた、Retinaデイスプレイにも対応した。このほか、デフォルトのアイコンセットが新しくなり、様々なアイコンテーマをインストールできるようになった。

 Calibre 3.0はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Calibre
https://calibre-ebook.com/