米CoreOS、「etcd 3.2」を公開

 米CoreOSは6月9日、CoreOSやKubernetesなどで利用されているKey-Valueストア「etcd 3.2.0」を公開した。プロキシ、性能などで改善が加わっている。

 etcdは、RPCフレームワークのgRPC、自動TLSなどのセキュリティ、Raftを「利用した分散化などを特徴とする分散型キーバリューストア。速度に優れ、毎秒あたりの書き出しの回数は1万回という。

 etcd 3.2は、2016年6月に公開されたetcd 3系の最新版。1月のetcd 3.1に続くリリースとなる。

 クライアントの名前空間とプロキシの名前空間が再利用可能なコンポーネントとして加わった。これまでetcdクラスタを共有するアプリケーションは独自のキーを持ち、ユーザーキーは認証により保護されているが、同じ名前空間を共有するキーの間での衝突の可能性が残っていた。分離されたキー空間にキーを組織化することで、接頭引数の正確な実装のための作業が不要になるという。

 性能では、大規模な実装向けにgRPCプロキシを導入、毎秒100万イベントに対応するという。分散された共有ロックとリーダー選出をRPCサービスとしてエクスポートできるようになり、分散コーディネーションサービスを簡素化しつつ高遅延環境での性能を改善するという。

 このほかGoクライアントのスリム化、JWT(JSON Web Token)認証などが加わっている。

 etcd 3.2はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

etcd
https://github.com/coreos/etcd