CoreOS内で使われている設定・ログ管理用Key-Valueストア「etcd 2.0」リリース
CoreOSで採用されているKey-Valueストア「etcd」開発チームは1月28日、初の安定版メジャーリリースとなる「etcd 2.0.0」を公開した。
etcdはCoreOSが設定やログの管理などで使用しているKey-Valueストア型データベース。共通の設定、サービスディスカバリー、スケジューラー調整などで利用されている。CoreOSだけでなくLinuxやMac OS X、BSD系システムでも利用できる。Go言語で作成されており、コンセンサスアルゴリズムのRaftを利用して可用性のある複製ログを管理する。etcdを利用することで、サーバーダウンなどの障害が発生した時もアプリケーションがそのまま動くという。HTTPでアクセスできるAPIやSSLクライアント認証のオプション提供などの特徴を持ち、高速、高い信頼性もうたっている。CoreOSのほか、GoogleのKubernates、PivotalのCloud Foundry、Apache Mesosなど多数のプロジェクトが利用している。
etcd 2.0は前バージョン0.4.6に続くもので、初のメジャーリリースとなる。使いやすさと安定性にフォーカスし、約150人の貢献があったという。内部のetcdプロトコルの改善により不慮の設定ミスを防ぐことができるようなったほか、クラスタのダウンから容易に復旧するための「etcdctl backup」コマンドや、クラスタ管理のためのコマンドも複数加わっている。
このほか、CRCチェックサムとアペンド専用モードによってオンディスクのデータストアの安全性を強化した。Raft実装も改善され、Raftを使ったテスト実行についても高速化などの強化が図られている。Internet Assigned Numbers Authority(IANA)よりetcd向けポートとしてTCP 2379/2380の割り当てを受けたことも報告している。
etcd 2.0はプロジェクトのページより入手できる。ライセンスはApache License 2。
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