米CoreOS、オープンソースの分散ストレージシステム「Torus」を発表

 米CoreOSは6月1日、コンテナ向けの分散ストレージシステム「Torus」プロジェクトを発表した。同社が開発するKey-Valueストア「etcd」を利用して実装されているのが特徴。

 TorusはGo言語で実装されたオープンソースの分散ストレージシステム。信頼性や拡張性のあるストレージを、Kubernetesなどのオーケストレーションツールで管理されたコンテナクラスタに対し提供することを目的に設計されているという。Torusを利用することで、信頼性が非常に高く、シンプルで分散化されたストレージを提供でき、分散型アプリケーションシステムで起こりうる多くの問題を解決できるという。

 Torusの特徴としては「拡張性」や「簡単に利用できる」、「データを正しく操作できる」、「拡張性」が挙げられている。Torusではさまざまなタイプのストレージを扱うことができ、またgRPCプロトコルを利用してさまざまなクライアントからアクセスが可能。Kubernetesなどのオーケストレーションツールを使ったデプロイや運用が可能で、スケーリングも容易だという。

 Torusの現在の実装では、各ノード上にあるファイルを「Network Block Device」として公開する機能がサポートされているが、今後はオブジェクトストレージなどほかのストレージシステムのサポートも検討されている。また、一貫性のあるハッシュ化やレプリケーション、ガベージコレクション、ストレージプールのリバランシングといった機能も提供する。暗号化やエラー訂正といった機能も将来的にサポート可能だとしている。

 TorusはプロジェクトのWebサイトより入手できる。また、Kubernetesを使ってデプロイするための設定ファイルなども公開されている。ただしまだ早期段階であり、運用環境での利用には適さないと警告している。

Torus
https://github.com/coreos/torus