画像処理オープンソースフレームワーク「G’MIC 2.0」

 オープンソースの画像処理フレームワークG’MIC開発チームは6月8日、の最新版「G’MIC 2.0」をリリースした。

 G’MIC(GREYC’s Magic for Image Computing)はフランスの研究所GREYCで開発されている画像処理フレームワーク。汎用のイメージデータセットの変換、マニピュレーション、フィルタリング、ビジュアル化のための各ユーザーインターフェイスを備える。コマンドラインインターフェイス、GIMP、Kritaなどが利用しているプラグインなどがあり、GPL互換のCeCILLライセンスの下で公開されている。

 本バージョンではプラグインコードをスクラッチから再実装し、QtベースのプラグインインターフェイスG’MIC-Qtを導入した。Qtベースのウィジェットを使っており、柔軟性とカスタマイズに優れる。GIMPが提供するウィジェットAPIを利用するが、GIMP以外のサードパーティソフトウェアとの統合が容易に行えるAPIも備える。Kritaも最新世代のG’MICプラグイン開発を進めているという。なお、GTKベースの古いプラグインコードもアップデートされており2.0で使うことができるという。

 イメージ処理のためのフィルターも拡充し、コンフォーマルマップでイメージを変形できるDeformations / Conformal mapsが新たに加わった。輪郭を埋めるためにストロークのジオメトリを分析するスマートカラーリングBlack & White / Colorize lineart、フリーなリファレンスイメージを提案するVarious / Sample imageなど多数のGIMPフィルタが加わった。3Dレンダラーも強化したほか、新しいネイティブコマンドも複数加わった。

 このほか、バグも多数修正されている。

G’MIC
http://gmic.eu/