オープンソースの動画編集ソフト「OpenShot 2.1」が公開
オープンソースの動画編集ソフトウェア「OpenShot」の開発チームは8月30日、最新版となる「OpenShot 2.1」を公開した。Windows 64ビットのサポートが加わったほか、操作性関連を中心に多数の機能強化が加わっている。
OpenShotはクロスプラットフォームの動画編集ソフトウェア。動画/音声のエンコード/デコードや編集機能を提供するソフトウェア/ライブラリ「FFmpeg」をベースとしており、動画に加えてオーディオや画像フォーマットもサポートする。キーフレームアニメーション、クリップのリサイズ、スケール、トリミング、スナッピング、回転、カットなどが可能で、ドラッグ&ドロップによる操作もサポートする。DVDやYouTube、Vimeo、Xbox 360向けエクスポート機能も備える。ライセンスはGPLv3以降。
OpenShot 2.1は2012年に公開されたバージョン1.4.3に続く安定版。2.0として4回のベータ公開を経ての正式版となった。新たに動画クリップのオーディオ波形表示が可能となった。オーディオチャネルのスワップ、オーディオをほかの動画クリップに分離するなどの機能も加わり、個別のオーディオチャンネルのボリューム調整や一部のチャンネルの削除などが可能となった。
プロパティ編集も強化し、スライドバー上でマウスをドラッグするだけで値を変更したり、キーフレームを自動設定できるという。任意の値を右クリックすることで挿入モードを変更したり、キーフレームを削除できる。このほかにもマウスの操作で直感的な操作や設定ができる細かな工夫が加わっている。
セレクションドロップダウンを導入、現在選択しているアイテム(クリップ/トランジション/エフェクト)の名称を表示し、プロパティエディタをほかのアイテムに切り替えることができるようになった。各アイテムのサムネールや入れ子エフェクトも表示する。複数の重複するアイテムがあり、適切なアイテムの選択が難しい際に有用だとしている。
操作性ではこのほか、すべてのショートカットの表示とカスタマイズができるようになった。これによりUbuntuで生じていた問題や一部のショートカットが利用できないという長期的なバグを修正できるとしている。タイムラインでは、ファイルやトランジションをドラッグするとスナッピングのサポートが得られるようになった。ドラッグやリサイズできなようにするためのトラックのロック機能も加わった。
Windows版では、64ビット環境がサポートされた。QtやFFmpeg、Python 3など依存するソフトウェアの対応によるものだという。合わせてインストーラーも変更、すべてを64ビット対応にした。そのため、現時点では32ビットはサポートしていないという。
このほか、OpenShotの初回起動時に基本機能を説明するチュートリアルがポップアップ表示されるようになった。また、バグの修正を通じて安定性と性能を強化したという。
OpenShot
http://www.openshotvideo.com/