米Red Hat、「Ansible 2.2」を公開

 米Red Hatは11月1日、サーバー管理・設定自動化ツール「Ansible 2.2」を公開した。コンテナ、ネットワークなどの分野が強化されている。

 AnsibleはPythonで実装された構成管理ツールで、エージェントレスのIT自動化フレームワーク。アプリケーションや環境を迅速に実装でき、ITの運用チームはネットワーク設定、クラウド実装、開発環境の構築といったルーティン作業を削減できるため、DevOps(運用と開発者との協業)が容易になるとしている。多くの大規模で複雑なプライベードクラウド環境での自動化に利用されているという。

 Ansible 2.2は、2016年1月に公開されたAnsible 2系の最新安定版となり、2016年5月に公開されたバージョン2.1に続くものとなる。コンテナ関連では、「docker_network」機能によりDockerマシン環境の管理が容易になり、ネットワークレイヤーを同時に自動化できるようになった。ansible-containerプロジェクトと組み合わせることで、コンテナ開発や実装パイプラインのより細かな制御が可能になるとしている。

 ネットワークモジュールも強化し、バージョン2.1と比較して対応するネットワークプラットフォームが10種から20種に増え、ネットワークモジュールの数は倍になったという。ネットワーク機器としては、Cisco(ASA)、Dell、F5 Networksなど新たに6種類に対応し、Cisco NX-OSのサポートも拡大した。

 クラウドサービスの性能も強化し、Microsoft Azure、VMwareクラウドインフラなどが強化された。Amazon Web Services(AWS)、Google Cloud Platform、OpenStackプロバイダなどクラウドプロバイダー向けの機能も加わり、VMwareとAWS向けの新機能としてVMware仮想マシン管理モジュール、Amazon Elastic File System(EFS)、Amazon Redshift、AWS Lambdaなどが新たに加わった。

 このほか、移植性のあるAnsible Playbookフォーマットの「Ansible Roles」も最新版となるなどの機能強化が加わっている。

Ansible
http://www.ansible.com/