FSFが今年のFree Software Awardsを発表、内部告発サイトのSecureDropなどが受賞
フリーソフトウェアを支援するFree Software Foundation(FSF)は3月25日、フリーソフトウェアに貢献した個人と団体を表彰するFree Software Awardsの受賞者を発表した。個人部門はGNU ProjectのAlexandre Oliva氏が、団体部門はSecureDropが選ばれた。
Free Software Awardsは過去1年間においてフリーソフトウェア活動やその発展に貢献した個人および団体を表彰するもので、毎年3月にマサチューセッツ工科大学(MIT)で開催される「LibrePlanet」にて発表されている。個人に授与する「Award for the Advancement of Free Software」と、団体に授与する「Award for Projects of Social Benefit」の2つが用意されている。
個人部門に選ばれたAlexandre Oliva氏は、ブラジル出身のソフトウェア開発者。フリーなライセンスではないソースコードやバイナリでしか提供されていないコンポーネントを取り除いた「完全にフリーなLinux」を提供するプロジェクトである「linux-libre」のメンテナを務め、フリーソフトウェアについての講演も多数行なっている。ブラジル政府が納税で使用を義務付けるプロプライエタリソフトウェアを置き換えるプロジェクト「Software Impostos」も開始した。
団体部門を受賞したSecureDropプロジェクトは、匿名で内部告発をはじめとした情報を投稿できるサイトを運営する。2013年に他界したAaron Swartz氏がオリジナルのコードを作成、Guardian、Washington Post、New Yorkerなどが利用している。
FSFの創始者でプレジデントを務めるRichard M. Stallman氏は、内部告発はフリーな社会を維持するのに重要であることを強調し、「SecureDropは内部告発者がやり取りできる重要なチャネルを提供している」と評価した。
Free Software Foundation
http://www.fsf.org/