LVMM/Clangベースの高速なC/C++コンパイラ「Zapcc」

 イスラエルCeemple Softwareは3月6日、高速なC++コンパイラ「Zapcc 1.0」を公開した。対応プラットフォームは64ビットLinuxで、ClangやGCCをそのまま置き換える形で利用できるという。

 ZapccはLLVM Clangベースのコンパイラ。独自のキャッシュ技術を利用し、C/C++コードのコンパイルを高速に行えるという。

 Zapccを開発した2人の開発車は、C++コードが複雑化し、テンプレート化されたヘッダファイルが原因でコンパイル時間が長くなっていることに課題を感じて開発に着手したという。ClangやGCCと互換があり、ドロップインで置き換えが可能。Sanitizerについては、現時点では対応していない。

 コンパイル時間はClangと比較してWebkitで最大5.51倍、Qtで4.86倍、MongoDBで2.24倍、LLVMで2.07倍などと報告されている。また、生成したコードの実効性能を損なうことはないとしており、様々なテストでZapccが生成したコードはClangと同等のパフォーマンスを発揮したという。

 現在、ZapccはプロジェクトのWebサイトで登録を行うことでダウンロードリンクを受け取ることができる。また、Mac OS Xや64ビットWindows/Visual C++と互換のあるバージョンも開発中という。

Zapcc
https://www.zapcc.com/